2027年3月19日(金)~9月26日(日)の約半年間にわたって横浜市瀬谷区で開催される国際園芸博覧会(通称「花博」)は、日本国内外から注目を集める大規模な国際イベントです。この記事では、花博の概要、見どころなど、開催前に知っておきたい情報やポイントをご紹介します。
国際園芸博覧会とは?花博との違いは?
国際園芸博覧会は、国際的な園芸産業の発展や自然環境保護を目的として、世界各国で定期的に開催されている博覧会です。花博は、美しい花や緑の展示や最先端の園芸技術の紹介、そして環境保護・SDGsに関する啓発活動などを通じて、訪れる人々に自然との調和を感じさせるイベントです。
博覧会の規模は最上位クラスのA1とされており、参加者数は1500万人を想定。A1クラスというと、国内で開催されるのは大阪花の万博以来37年ぶり。2027年には横浜市瀬谷区がこの一大イベントの舞台となります。
正式名称は「国際園芸博覧会」ですが、略して「花博」と呼ばれることが多いですね。
ちなみに「GREEN×EXPO2027」というポスターを見かけたことのある方も多いと思いますが、こちらも同じ花博のこと。ロゴやポスターなど、メインビジュアルには「EXPO」の名称がメインで使用されています。国際的なイベントなので「どこの国の人にでもわかりやすく」というのが狙いでしょう。
2027年の花博が横浜市瀬谷区で開催される理由
横浜市瀬谷区が2027年の花博の開催地に選ばれた背景には、地域の環境やアクセスの良さが評価された点があります。旧上瀬谷通信施設の2015年に米軍から返還された約242ha の広大な土地で、そのうち約100haが博覧会区域となります。未活用のこれほどまでに広い土地は珍しく、園芸博覧会の開催にふさわしいとされた最も大きな理由だと言われています。
瀬谷区は横浜市内でも比較的静かなエリアでありながら都心からのアクセスが良いため、会期中には多くの来場者が訪れることが予想されています。
花博の見どころと注目ポイント
テーマは「幸せを創る明日の風景」
花や緑、農、食 は、我々の命を支え、暮らしを支え、また、世代、民族を超えて人々に感動や笑顔をもたらしています。
我々人類は、植物をはじめとした自然に生かされており、生命の潮流と循環の中で生きています。
世界が経済的な豊かさを主体とした対比的な充足から、質的成熟社会への転換期にある中で、
2027年に開催される本博覧会は、改めて植物の自然資本財としての多様な価値を再認識し、
持続可能な未来と誰もが取り残されない社会の形成に活用するとともに、
自然との共生や幸福感を、新たな明日の風景として可視化していくことを目指します。
花や緑との関わりを通じて、自然と共生した持続可能で幸福感が深まる社会の創造を提案するこをテーマに、横浜から友好と平和のメッセージを発信したいという願いが込められています。
さらに4つのサブテーマが展開されており、
- 自然との調和
- 緑や農による共存
- 新産業の創出
- 連携による解決
これらの内容を、横浜スタジアム約28個分、約100ヘクタールの広大なエリアに展開される5つのビレッジと3つのゾーンで表現されるとのこと。
5つのビレッジと3つのゾーンの紹介
会場内にはさまざまなコンセプトに基づいた5つのビレッジと3つのゾーンが展開されます。未来都市の風景を提案する「Urban GX Village」や、次世代を担う子供たちが笑顔になれる風景を提案する「Kids Village」、自然の美しさと生物多様性をテーマにした「SATOYAMA Village」など。かなり見ごたえがありそうです。
輸送アクセスはどうなるの?
- 周辺各駅からのシャトルバスによる輸送(瀬谷・三ツ境・十日市場・南町田グランベリーパーク)
- 空港や主要ターミナル発着場からの直行バス
- 会場外駐車場を確保「パーク&ライド」
以上が計画されています。
ちなみに瀬谷駅〜旧上瀬谷通信施設間にバス専用トンネルを整備して自動運転バスを運行させる計画が明らかになりましたが、瀬谷中学校の瀬谷西高校跡地への移転は2028年度の夏予定。つまり、花博終了後に整備されるということですね。